秋冬人参の収穫の際に形状の良いものを選抜し、種を採っていきます。いわゆる自家採種。
一般的に農家は種を購入するわけですが、その種は農薬・肥料ありきの種に改良(F1種)されているわけで、うちのような無農薬・無肥料の栽培には適さないと理屈的にはなるわけです。なので種を採っていくことでその土地にあった種にアップデートしていくと。
あくまでも理屈的にはなので買った種が育たないわけではないが。現に大根はメーカーから取り寄せたものを使っています。ただ、メーカーが謳うような成長の仕方はしないわけで、すべてがすべて同じ形状になるわけではないと。また種自体が薬品漬けされていることもあり、懸念の一つともなります。
じゃあ自家採種が良いじゃんとは思うが、やはり種採り技術も難しく何十年やっても理想的な種にはならないわけです。また、種採りにはF1種(同じ品種として子孫を残せない一代交配)は適さず在来種だったり固定種を選ばなければいけないので、その土地に適した品種が存在しなければ話にならないわけで。メーカーさんの種採り技術は素晴らしいです。消費者受けしやすい形や色に推奨される施肥・農薬を使えば揃った野菜ができるわけですから。
別に不揃いでもいいじゃんとか、規格外を捨てるのはもったいないなんて言葉を見かけることがあるが、それは個人的には違うと思っていて、不揃いの中にも立派な形状のものがあるのだからその割合を増やしていくのが農業技術であり商品として販売する農家の努力義務だと思います。家庭菜園とは違う生業。
うちの人参、味に関しては抜群でこれを超える人参には出会ったことありません。是非、口にして欲しい。お楽しみに!